2008年 12月 20日
蜂の巣
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蜂の巣と呼ばれる透かし彫りの技術の1つ。
メタルにドリルで穴を開け、開いた穴に糸鋸を通して、五角形、六角形などなどに形を作っていきます。
見た目が蜂の巣みたいなので、こんな名前がついてます。
ここのところ向き合っていたのはこのシリーズ。
とっても集中する作業で、作業を進めるうちにどんどん自分の中に入り込み、いつの間にか無心・・・・・・・
日々いろんなことを考え、いろんなことにぶつかり、うれしいこと、楽しいこと、悲しいこと、つらいことがあり……
でも全部忘れて静かな心に。
いつか悟りが開けそう*
完成済みのモデル作品はこちらの16番で→
この作業、うっかりすると家の作業台に居っ放し、引き篭もりになりがちなので、「Wynton Kelly!」を聴きながら。
ちょこっと元気になれる軽快なピアノジャズ♪
作業も軽快に!……とはいかないときもあるけど、気分だけは軽やかに!
制作過程は…
蜂の巣のやり方は、デザイン、職人などによるのですが、フィレンツェ彫りなどのベーシックな蜂の巣は、横にも縦にも規則的に蜂の巣が並びます。
この場合は、メタルにドリルで穴を開ける前に、洋彫りで蜂の巣の形を軽めに彫り、その後、ドリルで穴を開け、糸鋸で1つ1つ形を透かしていきます。
金製品の場合、穴と穴の間に残るメタルは0.03ミリぐらいになり、透けた感じはレースのようにも見えます。
このシリーズで使っている蜂の巣の技術は、不規則に五角形、六角形などが並びます。
メタルに彫りを施さず、直接ドリルで穴を開け、糸鋸で六角形を透かし、1つ出来たら、その周囲にまた六角形、またその周囲に六角形…と、時には五角形、台形を混ぜながら形を作っていきます。
私はメタルを穴の間に多めに残し、この残ったメタルも含めて模様の1つとして使っています。
表がきれいになったら、次は裏の穴の形を整えます。
集中力がなくなると鋸刃が折れたり、形がきれいに出なかったり…1日中やるのは難しい作業で、ほかの事と平行して少しずつ進めることがほとんど。
時間が必要な作業の1つ。
この作業をやると、糸鋸の扱い方から教え込んでくれた師匠の教えをいろいろ思い出し、初心に返る。
「糸鋸は自分の思い通りに動かせるようにならないといけない。主人はあくまでも自分自身」
鍛えてくれた師匠に感謝**
by naotachi
| 2008-12-20 09:42
| 制作日記